ソラの気ままな日記帳

年子との日常と私の想いのままを書く日記です。

動物看護師ってどんなお仕事?③


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こんばんは。

今回は簡潔にしたいな…と思うソラです。

(多分長くなるのでご容赦下さい)

こちらの

動物看護師ってどんなお仕事?① - ソラの気ままな日記帳

動物看護師ってどんなお仕事?② - ソラの気ままな日記帳

続きです。

 

私が働いていた病院は個人病院なので、大きな病院とは1日の流れが異なります。

週休2日制で1日が病院の定休日あとはシフト制でした。

緊急の患者さんがいる場合やトリミングの都合でその都度変わる事があります。

 

1日のタイムスケジュール

8:00〜8:30 着替え 掃除 入院患者のお世話

8:30〜9:00 診察・トリミングの準備

9:00〜12:00 診察・トリミング開始

12:00〜15:00 手術 入院患者のお世話 休憩

15:00〜15:30 掃除、診察・トリミング準備

15:30〜19:00 診察・トリミング開始

19:00〜 入院患者のお世話 後片付け

 

ざっとこんな感じです。

簡単にまとめすぎましたが日によって

月 ご飯やケア商品の発注・管理

火 薬剤の発注・管理

水 先生が昼ごはんを奢ってくれる日←えっ

なんていう感じでその日ならではの業務の追加もありました。

ちなみに何故先生が奢ってくれるかというと、社員旅行に行けないから、好きなもの食べて!

という方だったので大変ありがたかったです。

 

緊急手術やお産が最優先

そういった患者さんが入った場合は、ほぼ1日診察がお休み状態になる事もあります。

緊急手術中の看板も出します。

よっぽどの事じゃない限りインターホン連打や電話を鳴らし続けられる事はありません。

が、たまにあります。

そちらの方も緊急の場合なんとかなれば同時に対応、無理なら近くの病院へ連絡、案内。

近くを通ったからついでに薬が欲しい、お話ししたい等の理由もあります。

いろいろな感情をぐっと押さえて笑顔で

追い返しましょう←ひどい

冗談はさておき、

1回でも受けてしまうと噂が広まり、他の方もどんな時でも来てしまう事があります。

誰の為にもならないのでお断りしましょう。

引き下がらない相手は先生に任せましょう。

私が働いていた病院の先生は、見た目も内面も優しい方で情熱を秘めた方でした。

優しい方は絶対に怒らせてはいけない。

そんな先生の対応はご想像にお任せします(笑)

この対応も先生それぞれでしょうね。

 

さて、私の体験したエピソードをいくつか。

 

迷い猫

私達が勝手に王子と命名していた猫の話。

電話対応を終えた先輩が慌てていました。

先輩1「王子がいなくなったって!」

私「王子が⁉︎あんなに目立つ子が…。」

先輩2「たまにフラッと散歩するって言ってたから何かあったのかも。」

先生「とりあえずポスター作ってもらって。

王子の家近所だから俺も探してみる。」

先輩1「…王子って人懐っこいじゃん?」

みんな「うん。」

先輩1「誰かにもう飼われてたりして…。」

みんな「あー…ありえる。」

そんな話をした次の日の午前中

ポスターは夕方に持ってきてくれる事になっていたのでまだなかったのです。

女性「こんにちは。」

私「こんにちは。今日はどうされましたか?」

女性「猫を飼い始めたので診察に。」

私「子猫ですか?種類はなんでしょうか?」

女性「それがよくわからなくて…。」

私「見せていただけますか?

珍しい猫さんもいますからね。」

女性「凄く大人しくて上品な子なんですよ。」

キャリーバッグを覗いて見ると

私「(あれ?王子に似てる?)

この子は誰かから譲り受けられたのですか?」

女性「最近、近所で拾いました。」

私「(これ王子だわ!)少々お待ち下さいね。

先生も呼んできますので。」

急ぐ私

私「先輩!先生!今来た子がたぶん王子なんですけど確認して下さい!」

先生「今患者さんいないからもう診察室入ってもらおう。」

先輩1「まさか昨日の話が現実に…!」

扉を開き女性に声をかけました。

私「お待たせしました。お入り下さい。」

キャリーバッグから出してもらい確認…

するまでもなく王子でした(笑)

王子はいつも診察台で私達にしっかり挨拶してくれるので、この瞬間も1人1人丁寧に挨拶してくれていました。

先生「申し訳ないのですが、この子は迷い猫でここの患者なんです。」

女性「そうですか…。でもなんとなくわかっていました。野良猫でこんな綺麗な子見た事なくてつい連れて帰ってしまって。」

先輩と私「その気持ちはわかりますよ。」

王子みたいな子、一度は飼ってみたいよねってよく話していたので気持ちはとてもよくわかりました(笑)

すぐに飼い主さんに連絡して来てもらい、無事おうちに帰れた王子でした。

どんな種類か気になる方は

ノルウェージャンフォレストキャット

を検索してみて下さいね。

 

何か聞こえる

病院には様々な種類の子がホテルに来ます。

私「ホテルの子達が多くて賑やかですね〜。」

先輩2「みんな旅行なんだろうね〜。」

先輩1「でもこれは久々多すぎ…。」

先輩3「元気有り余ってるなー。」

この時は犬が多めで、猫、鳥、ハムスターなどの子がいました。

その中でオウムの常連さんがいて飼い主さんのお仕事の都合で少し長めに滞在していました。

そんなある日

先輩3「いや、もう本当、頑張った。」

先輩2「みんな殆ど帰ったね〜!お疲れ様!」

ワンワン!

普段犬の鳴き声が聞こえない方向から声が。

私「あれ?誰か外出てます?」

元気な子は患者さんがいない時に出している事がありました。

ただ、絶対誰かしら側についています。

先輩2「1さんはトリミング中だよね?」

先輩3「終わるの早くない?」

トリミングが終わって、飼い主さん待ちの時もありますがやはり誰かと一緒です。

ワンワン!ワンワン!

私「えっ…まだ誰か今日帰る子とかいましたっけ…?」

先輩3「先生が出してるのかな?」

先輩2「先生今2階の自宅だよ〜。」

少しみんな静かになって目配せ

みんな「みんなで確認に行こう!」

まぁやっぱり病院なので色々あるんですよ。

先輩3「こっちの方だったよね?」

私「この部屋今誰もいませんよね?」

その瞬間

ワンワン!わははは!

先輩2「あっ!ここにオウムちゃんいるわ!」

そう言って扉を開けると楽しそうにおしゃべりしているオウムちゃん。

先輩3「そうだ!お迎え多かったから部屋移動してたんだ!」

私「犬の鳴き声…遂に覚えましたね(笑)」

先輩3「笑い声ってさ、先生のだよね(笑)」

先輩2「とりあえず謝っておこう…。」

後日、飼い主さんに事情を説明していると犬の鳴き声を披露してくれたオウムちゃん。

飼い主さんは笑いながら褒めていました(笑)

この時オウムちゃんは32歳。

名前が特殊過ぎて思い出せない!

りんごが大好きな大型の人懐っこい子でした。

 

次の話は死について触れます。

最後の話なので苦手な方は飛ばして下さい。

 

初めての担当

交通事故に遭った子猫の話。

女性「今そこでこの子が事故に!」

私「こちらへどうぞ!」

緊急時は患者さんが居なければ、すぐ診察室に通します。

先輩が先生を呼んでる間、怪我の度合いを見ていましたが凄く元気でした。

先生「今気になるのはすり傷と肺ぐらいです。元気ですが交通事故の影響は急に出てくる事があるので1週間は入院です。」

女性「私、飼い主じゃないので困ります。」

先生「それではお代は結構です。ちゃんと元気になって飼おうと思って下さった時にお支払い下さい。」

女性「…考えてみます。」

女性が帰った後

先輩2「難しいかな〜。」

先生「まぁ、しゃーない。電話毎日するからいいよ。」

大体の方はこのまま来なくなります。

子猫で緊急度が高く、こういう対応でした。

普段は診療代はいただきます。

そちらの方がちゃんと面会に来るんです。

人間って不思議ですね。

先生「それにしても…凄く懐かれてるね、ソラさん。」

先輩2「うんうん。私達の所に来てもすぐソラさんの所に行くね。」

先生「担当やってみる?」

入院患者さんのサブはやっていましたが、まだメインはやった事がなかったのです。

私「頑張ります!」

先生「今は元気だけど、脳にダメージがあると1週間以内に何かしら変化があるからそれだけ気を付けて。」

こうして1週間、とても幸せな時間を過ごさせてくれました。

私が来るまで一生懸命鳴き続けて声がガラガラ

昼休みの時間は私の体がこの子のお布団

ミルクに体ごと突っ込んでびちゃびちゃ

いつもゴロゴロ言いながら幸せそうな顔

そんな幸せな日々が4日経つ頃

女性「お久しぶりです!里親探せまして、その方がお金を払って下さるそうです!」

いきなりの報告に私達は言葉を失いました。

先生「どういった方ですか?」

女性「有名な猫屋敷の方なので大丈夫です!」

先生「まだ確実に大丈夫だとは言えないので、その時になったらこの話は進めましょう。」

一旦お開きになりましたが…

先輩1「面会に来てもいないのに…。」

私「有名な猫屋敷って…。」

こんな事思ってはいけませんが…

無責任さに腹が立ちました

そして思いました。

それなら私が引き取りたい。

ちゃんと幸せになる保障がないなら渡したくない。

これもだめな感情だったかもしれません。

平等に対応しなきゃいけないですからね。

私「先生…私が引き取ってもいいですか?」

先生「ソラさんならいいよ。」

あまりにも簡単に先生が言うものだから物凄くびっくりしました。

私「えっ⁉︎いいんですか⁉︎」

先生「だってそれならどっちも幸せでしょ?」

先輩1「これだけ懐かれてたら大丈夫(笑)」

先生「今度の話し合いでちゃんとフォローするから自分で伝えていいよ。」

嬉しくて嬉しくてすぐに母に報告しました。

母もびっくりしていましたが、すぐ受け入れてくれました。

5日目

容態が急変します。

鳴き声と目の色が変わっていました。

相当な痛みのはずなのにとても頑張っていました。

6日目

目はもう機能していませんでした。

耳は聞こえるので私の声の方向に顔を向けてくれます。

時間があれば殆ど付きっきりでした。

痙攣した体を撫でながら落ち着くとゴロゴロといいながら眠ってくれていました。

何かあった時対応出来ないので連れて帰れなくて悔しかった。

7日目

私「おはようございます。」

先輩3「まだこっち来ない方がいい。」

私、間に合わなかったんだ。

先生「いや、ちゃんと見てあげて。ほんとついさっきなんだよ。」

しっかり向き合わないといけない。

そう思い覗き込みました。

なんの苦痛もなくとっても幸せそうに眠っている顔を見たらホッとしたのです。

ようやく痛みから解放されたんだなって思いました。

私「よかった。」

先輩3「大丈夫?ショック大きいと思ったけど平気?」

私「痛そうなこの子を見ていたので、ゆっくり眠れていてなんだか安心しちゃって。」

先生「多分ソラさん来たのわかって安心したんじゃない?」

それなら本当に嬉しい事ですね。

 

みんなで可愛い箱を作って

綺麗に洗ってあげて

ふわふわのタオルとお花で包んであげて

また会いにおいでってお別れをして

 

私とこの子の1週間は終わりました。

 

 

楽しいお話だけでもよかったんですけどね。

こういう事もあるんだなって心に留めておいていただけたらこの子も幸せかな?

なんて思って書きました。

あなただけの出会いと別れ

限りある命と時間を大切に過ごして下さいね。

 

何か気になる事があればお気軽に聞いて下さい。

他の職業については、また時間を置いて改めて書きますね。

多分長くなるのでそれでも良ければまたお読み下さい。

 

読んでいただいてありがとうございました。

明日も良い1日になりますように。